10月14日(金)、第14回SAAAクリエイティブ研究会が三島市民文化会館にて開催されました。今年は「いま、こころを動かすクリエイティブ」と題し、2015クリエイター・オブ・ザ・イヤー賞受賞者3名による講演が行われました。当日は会場狭しと300名近くの参加者にご来場いただきました。
「“肉声にはかなわない。”という今回のキャッチコピーが示すように、ネットなどでは知りえない「生の声」というものをぜひ楽しんでいただきたい」と杉山理事長
第一部は博報堂DYメディアパートナーズの須之内元也氏による講演が行われました。
メディア畑出身のクリエイティブディレクターという珍しい経歴を持つ須之内氏。最近では「ワンダーコア」のCMを手がけられ、BUZZを意識した手法で瞬く間に世間へ認知させるとともに、商品の売上も数百億に急増させるという大きな結果を残されました。「モノづくりとモノがたりをつなぐのが広告会社」と定義され、鋭い着眼点からクライアントの「売りたい」に臨んでおられます。
ワンダーコア TVCM「倒れるだけで」編 30秒
つづいて第二部は電通(受賞時は電通九州)の村田俊平氏による講演です。
電通九州在籍時代に培った、少ない制作費から効果的なアイデアを生み出す術を語っていただきました。作例として、難解な方言をフランス人の方に読み上げてもらい、フランス語に聞こえるナレーションが「実は方言でした」という秀逸なオチのある作品をご披露くださいました。地域の持つ強みを客観的に捉えることが重要であると語られました。
宮崎県小林市 移住促進PRムービー “ンダモシタン小林”
最後は’15クリエイター・オブ・ザ・イヤーである篠原 誠氏(電通)が登壇されました。
「制約を与えられることでアイデアが生まれる」と説く篠原氏。制約はクライアントからもあれば、自分で設定されることもあるそうです。その際は「こうなったらいいな」という軸を置くとのこと。代表作であるauの三太郎シリーズでは、auが「おもかわいい」印象になったらいいな、という想いで制作されているそうです。
「海の声」 フルver. / 浦島太郎(桐谷健太) 【公式】
CMから生まれたヒット曲「海の声」の作詞もされた篠原氏、実は「島人ぬ宝」のメロディに乗せて作詞されたとのこと。会場からは驚きの声があがりましたが、同時に今回のキーワードである「生の声」の良さも感じていただけたのではないでしょうか。
今回も実に聴き応えがある講演となりました。講師、コーディネーターの皆様には心からお礼を申し上げます。そして、ご担当くださった東部地区会員社の皆様、研修委員会の皆様、大変お疲れ様でございました。
来年は中部地区での開催を予定しております。